湘南ロードライン

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大型トレーラーユーチューバーのロードバイクに対するご意見について

https://www.youtube.com/watch?v=x8LnMz4bVwM&t=1s
自転車の交通についてブログに書くのは大変久しぶりですが、以前から私が視聴している綾人サロンさんというユーチューバーの方が、「大型トレーラーから ロードバイクに言いたいことがある」をテーマにご意見を主張なさったので、元ロードバイク乗りの私としても意見をまとめておこうと思います。

綾人サロンさんについては、過去の動画からずっと観てきたのでわかりますが、プロドライバーとしての意識はとても高く、見識もあって論理的にお話しをされるのでプロドライバーの鑑として個人的にも尊敬してます。
しかし、今回のロードバイクに対する主張については、ちょっと一方的かつドライバー目線に偏っていて、残念に思いました。まるで、「今日のくそったれ」ブログの世捨人さんみたいな事を言い出してしまったのです。

この手の「プロドライバーとプロサイクリストのお互いの主張」というのは、全く噛み合わず、永遠に平行線です。
私も以前は、このブログを含め多方面で自転車乗りの言い分を主張をし、何とかドライバーに理解を求めようとしてましたが、お互い「ああ言えばこう言う」の繰り返しで平行線でした。いかに自転車乗りとドライバーの話し合いというのが無駄であるかを、実感としたものです。
タクシー乗務員になってからは、同僚から自転車乗りに対する不満や愚痴を聞くこともあり、湘南、鎌倉という地域柄、ロードバイクやクロスバイク等の車道を走る自転車はとても多く、他乗務員による自転車乗り相手の交通トラブルや接触事故は度々発生します。
サイクリスト目線で見てもマナーの悪い自転車は多く、自転車が悪いケースも相当数あるのは確かですが、そうじゃないケースも多々あるので困ります。
路上駐車を右側に避けた自転車に後ろから鬼クラクションを鳴らして交通トラブルになったケースもあり、その度にお互い噛み合わない主張をするので、そういうのを見聞きするうちに自転車乗りとプロドライバーが共通認識で道路を利用するのは無理なんだと悟りました。

話しを戻して、ひとまず動画の内容を要約すると
「ロードバイクが10台ほどで集団走行をするのは、交通の危険を生じさせる」
「大型車が集団ロードバイクを追い越す際、危険が生じる」
「峠道で路線バスが蛇みたいに走る集団ロードバイクを追い越す事ができず可哀想」
「自転車の集団走行は禁止するべきだ。団体で移動する場合でも、1台ないし2台単位に分散して移動するべきだ」

との主張でした。
まぁ、一般論からすると車道の集団ロードバイクというのは、たとえルールやマナーを守っていても迷惑、害悪な存在でしかないので、この動画に賛同する方は多いでしょう、反論コメントを書いてるのは当のロードバイク乗りが殆どです。
たとえルールやマナーを守って縦一列に普通に走っていても、「迷惑!」「危険!」と言われてしまうのです。

では、なぜ普通に走ってるだけなのに「迷惑!」「危険!」と言われるのか。
近年ロードバイク乗りは増えてきたとはいえ、それでもクルマやバイクの台数に比べたら全然少数派です。
そのため、交通の流れとしては、数の多寡として圧倒的なクルマやバイクのスピードが流れの中心であり、ロードバイクのスピードは交通の流れに逆らってしまうものなのです。
ロードバイクに近いスピードで走るものとして、原付バイクがありますが、その原付バイクも、本来の法定速度に反して交通の流れに合わせてるケースが多いのが現況です。
そのため、車道を走るロードバイクだけが交通の流れを乱してしまう原因となり、さらにクルマの台数よりも極めて少数なので、多きは少なしを迫害する原理で、マナーと称しては自転車乗りに不都合や不便ばかりを押し付け、それを受け入れなければ「迷惑!」「危険!」というレッテルを張られてしまうのです。
路上駐車を右に避けた自転車に後ろから鬼クラクションを鳴らす等は、その最たる例ですね。

仮に自転車が10台の集団ではなく、スポーツ自転車の人口がドカンと増えて、車道左側をスポーツ自転車がひっきり無しに走るようになれば、それがもう交通の流れなのです。
自転車でなくても、原付バイクの人口がドカンと増えてみんなが30km/hでひっきり無しに走り出したら、それが交通の流れです。そうなったら、追い越すのを完全に諦めるしかないでしょう。
このように数の多寡で社会のルールやマナーは決まってしまうのです。

次に、自転車の集団走行について共同危険行為を適用するべきという主張ですが、自転車が横に広がったとか蛇行したとかでない限りは、縦一列に走ってるだけの集団を共同危険行為として取り締まるのは難しいんじゃないかと思います。
オートバイや原付バイクが縦一列で走っただけでは共同危険行為にはならないと思うので、自転車も同様でしょう。
車間距離についての指摘もありますが、それだけで共同危険行為を適用するのは難しいかと思います。やはり、蛇行や横に広がる等の明らかな迷惑行為がない限り、この法律の適用は難しいでしょう。

今回の動画はドライバー目線ですが、それに対してロードバイク乗り目線で反論すると、大型車が集団ロードバイクを追い越す際に危険が生じるという事については、そもそも追い越さなければ危険は生じないわけです。当の自転車が30km/h以上出していれば、たとえ追い越さなくても交通の流れが30km/h以下になる事はないわけです。
それを追い越すとしても、見通しが確保できないまま無理に追い越すから危険になるわけで、それなら安全な場所まで追従すれば良いだけです。

動画の主張にある、集団走行を禁止して1台なしい2台単位に分散するべきだという事についても、ちょっと非現実的です。
実際にロードバイクを運転すればわかりますが、一般道には信号がありますから、たとえ分散していても、信号で止まったら全員追い付きます。
団体の自転車だけでなく、関係ない一人だけの単独自転車乗りや、原付バイク、普通のバイクまで信号で追い付いて来るので、青になった途端にそれらが一斉に走り出します。信号が多い国道では、いつまでもその状態が続くため、知らない人の自転車や原付バイクまでもが混ざって列を作る事もあります。それを分散しろとか言われても、青になって何十秒ほど待機しろという事になり、現実的ではありません。

ここまでは自転車乗りの立場として意見を書きましたが、このように自転車目線で考えると、とにかく速度が速いクルマのほうを規制して自転車の安全を確保するよう主張するわけですが、逆にドライバー目線で考えると、自転車側を規制して交通の円滑を保つよう主張するわけです。
このようにお互い噛み合わない主張をするので、永遠に和解できません。
私はロード乗りとタクシー乗務員という両方の立場から、どちらの気持ちもわからないではないですし、正直言ってどうすれば良いのかわかりません。ただ、どちらの立場にしても相手に譲歩してもらう事を期待するのはナンセンスだと思ってます。

数の多寡で社会のルールやマナーは決まってしまう、多きは少なしを迫害する、と書きましたが、実際は少数の障害者に配慮してバリアフリー施設を整備している面もあります。障害者は「迷惑!」ではなく、配慮するべき対象なのです。
それと同様で、少数派でありながら異質な存在で厄介なロードバイク乗りですが、一定の権利と義務はあるわけですから、義務を果たしている自転車まで一緒くたに迷惑、危険扱いしていまう今回の動画は、ちょっと残念でした。

せめて、「峠道ではいつまでも追い越せないから大型車には進路を譲って欲しい」とか、そういう主張ならわかるのですが、それを「集団走行禁止にしろ!」とか主張されると、それは飛躍した論理展開にしか感じられません。
動画の中にもある「路線バスが中々追い越せなくて可哀想」という事についても、集団走行を禁止するんじゃなくてバスに進路を譲ればいいだけの話しです。

とまぁ、ここまで長文を書きましたが、結局はプロサイクリストとプロドライバー、お互い妥協できないので、わかり合えることは永遠にありません。私がこうやって意見を主張しても、弱者の妄言として弾かれる事だと思います。
ただ、よくありがちな偏った自称プロドライバーとは異なり、今回の綾人さんについては、普段の動画から非常に見識のある方だと思っているので、私としては久しぶりに自転車乗りの立場で意見を書きました。
主張内容は受け入れられませんが、動画内では自転車を追い越すときは1.5mあけるとか、自転車への幅寄せは非常に危険である事にも触れており、やはり本物のプロだと思いました。

私は現在、持病の関係で本格的にロードバイクでツーリングすることができなくなり、その後タクシー乗務員になり、さらには長距離ドライブにも目覚めたので、現在は公私ともクルマしか乗ってない状況です。それでも自転車乗りとして基本的な考え方は、当時とあまり変わってません。
これは将来もしバス運転士やトラックドライバーになったとしても、おそらく変わらないと思います。ただ、タクシーの同僚によるサイクリストへの不満や愚痴、実際に起こした事故や交通トラブル等を見聞きするうち、お互い共通認識で道路を利用するのは、無理なんだなという事を悟っただけです。
同僚と変な摩擦も起こしたくないので、実際にこういいう事故やトラブルを見聞きしても、職場内で私から意見することはあまりしません。理解してもらうのは無理ですからね。
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| 道路交通編 | 00:55 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

初めまして

最近は自転車がブームで、休みの日等は良く見かけますね。
記事を読ませていただき感じた事をコメントさせて下さい。

自転車と自動車の速度が合わない問題ですが、追いつかれた
車両の義務がありますので、制限速度以下で走行するのでしたら
自動車に譲ってあげた方が安全で円滑な交通を実現できると思います。

あと集団でロードバイクで走行している人達で気になるのが、適切な
車間距離を取っていない事です。30km/hで走行するのであれば、基本的には
30m以上の車間距離を取るべきだと思うのですが、実際には
とんでもなく車間が短い人が多いと感じます。適切な車間距離を
取ってもらえれば、追い越す方は1台ずつ安全に追い越す事が出来るんですよ。

私は原付4台ほどでツーリングをしますが、基本的には空いている道、幅の
広い道を選択します。どうしても混雑している片側1車線の道を走行
する際には、後続が追い越ししたそうにしていれば追い越ししやすいように
速度を15km/h~20km/hほどに落としたり、路肩の広い所に停車して
後続車を先に行かせるようにしています。こうしていると追い越し車両からの
サンキューハザードもしょっちゅうもらいますよ。
巡航速度が違うのだから、お互いがイライラしないように気を遣うのが
大事だと思います。

| てん | 2017/11/29 14:56 | URL | >> EDIT

Re: 初めまして

てんさん
初めまして。

動画のコメント欄でも、27条「追い付かれた車両の義務」を引き合いに自転車バッシングしている人を多く見かけますが、これは追いいつかれたら左端に寄るよう規定しているもので、緊急車両が来たときみたいな徐行や一時停止をして進路を譲る規定とは異なります。そして、左端に寄る規定なので、最初から左端を走っている自転車にはあまり関係がない規定とも言えます。
もう10年前ですが、27条についてはその旨を学生時代に#9110番で確認してますので、間違いないと思います。
だからと言って、左端に寄っていれば後続車が延々と追い越せなくても良いとかいうわけではありませんが、多くの動画コメントにあるような、ねじまげた法解釈を広めて相手を叩くのはいかがと思います。

私の場合は27条云々は関係なく、後続車が追い越すタイミングがなくてどうしようもない場合に進路を譲る事は多々ありますが、残念ながら自転車だと、追い越し車両のサンキューハザードは一度も見たことがありません。

2011年頃に小型バスをレンタルして郊外や峠を走り回ってた時期がありましたが、私は進路を譲ってくれた自転車乗りにはサンキューハザードを出しました。しかし、その意味がわからない方も多いようで、前に来たバスのハザードを見た途端に進路を右に切ってバスを抜き返そうとした人もいました。
これについても、お互いなかなか共通認識になれないですね。

車間距離については、時速100km/hで100mとか、高速道路では時速=車間距離とよく言われてますが、それを全速度域にそのまま適用するのはちょっと違うと思います。
多くの教科書では、時速30km/hなら14mを推奨してますし、時速20km/hなら9m(中型バス一台分)です。
トレーニングや練習で走る集団ロードバイクの車間距離が極端に近いのは確かですが、ツーリングの自転車はそれ程でもないでしょう。公道トレーニングについては、車間距離など交通ルールに反するところは、是正する必要があるかもしれません。

| 中野 螢一 | 2017/11/29 19:55 | URL |















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