湘南ロードライン

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MTの時代は終わり?

2015年頃から新車バスのMT廃止が急速に進んでいて、それに代わって機械式オートマチック(AMT)が台頭しています。
乗用車はMTを廃止した車種が多いですが、トラックやマイクロバス、普通商用車も、ATが標準化する中にも下級グレードのみMTを選択できるようになってます。
トヨタカローラシリーズも、CVTを基本としながらも下級グレードでMTの設定を残しており、燃費はCVTのほうが上でもMTを廃止しません。たぶん、MT一筋で乗ってきたユーザーへの配慮なのでしょうか。

大型バスと中型バスにおいても、長らくMTとATが共存している状況でしたが、最近はAMTの台頭でMTを完全廃止する流れになっています。一部はATも廃止。
具体的に言うと、まず2010年に三菱エアロスターがトルクコンバータ式6ATに統一してMTを廃止。
2015年、いすゞエルガ(及び同一車種の日野ブルーリボン)がモデルチェンジした際、6AMTと6ATに絞ってMTを廃止。
2016年、いすゞエルガミオ(及び同一車種の日野レインボー)がモデルチェンジした際、6AMTに統一となりMTとATも廃止。
2017年、今まで6MTオンリーだった三菱エアロエース、エアロクイーンが改良されて6AMTのみになり、MTを廃止。
同じく今まで6MTオンリーだった日野セレガの中型ショートタイプが6AMT化されてMTを廃止。(ただし大型のセレガはまだ6MTオンリー)
日野メルファ(及び同一車種のいすゞガーラミオ)が全車6AMTに統一され、従来の6MTと5ATは廃止。
現在、MTが残っている大型、中型バスは、日野セレガ、三菱エアロエースショートタイプ、三菱エアロミディ、の3車種でしょうか。

最近台頭しているAMTというのは、別名でセミオートマチックとか、機械式オートマチックとも呼ばれてますが、トラックバス用としては何十年も前から存在し、今に始まったものではありません。
操作方法はホンダの原付スーパーカブとほぼ同じで、ギアの変速のみ手動で行い、クラッチ操作は自動化されているのでAT同様クラッチペダルはありません。免許もAT限定で運転可能です。クリープ現象(ギアを入れると勝手に進む現象)は、車種によってあるものとないものがあるようです。
AMTのメリットは、構造面ではMTの延長にあるため、動力性能や燃費もMT並みに良いことです。
そのため、高速走行が中心で動力性能と燃費が重視される大型トラックにおいては、このメリットが買われていち早く普及が進みましたが、逆にデメリットは動作がぎこちなく、変速ショックが大きいこと、微速ではノッキングを起こす車種があること、クリープ現象がない車種では、停止位置の微妙な調整が難しいのだそうです。
バスにとっては乗り心地や立っている乗客への配慮という点で難点が多く、メーカーとしても2000年までにはバスへの設定をやめました。バス会社としても採用例はあまりなく、現場の乗務員からは「扱いづらい!MTのほうがマシ!」という苦情があったようです。

路線バスにおいては前述のAMTよりも、乗用車と同じトルクコンバータ式のATが採用された例が多く、これは前述の通り乗客への配慮の他に、市街地の低速運転が中心で頻繁な発進や変速を要することから、燃費は犠牲にしても動作が滑らかなATのほうが好まれたようです。
ATの欠点としては、使用されているトルクコンバータが発熱するため、それを冷却するクーラー装置も搭載されてますが、その装置が空調のクーラーと同じくエンジンのパワーをとってしまうため、走りや燃費に影響します。特に高速走行すると冷却装置はフル稼働になり、動力ロスと燃費ロスは大きくなります。そのため、長距離トラックや観光バスではあまり採用例がありません。

観光バスにおいては、動作がぎこちないAMT、燃費や動力性能で劣るAT、どちらも致命的になってしまうため、国内シェアで大半を占めるエアロエースとセレガにおいては、2017年現在まで基本的にMTオンリーで、ATやAMTは設定すらありませんでした。
こうして、それぞれにメリットとデメリットがあるAMTとATですが、2015年から急速にAMTが台頭し、従来のMTやATを駆逐するようになってきました。理由はわかりませんが、これまでのデメリットを克服したという事でしょうか。

タクシー車両も、2007年にクラウンコンフォートのMTを廃止してますが、タクシー運転手も若い世代ではMTが運転できないという人もいるようです。このまま進んだら、バス運転士もMTが運転できないという時代になるのかもしれませんね。
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